2025年度東大理系数学 やってみた
今年もついにこの季節がやってきた。なんか歴代最難関とか言われているらしいですが、僕視点だと2021や2023のほうが圧倒的に難しいと感じました。多分相性の問題だと思うので難易度についてはダマで。
第1問

難易度についてはダマと言ったばかりですが、さすがにこれに関しては一本道の公式あてはめゲーすぎるので完答を狙いたい問題であると主張したい。
(1)
内分点を順次出していきましょう。僕はABをt:1-tに内分する点と言われたら、(1-t)OB↑+tOA↑ではなく、OA↑+tAB↑で出すほうが好みです。理由は1-tを掛けると展開がめんどくさいから。
というわけで適当に計算。なお、僕は間違えそうなので何か計算するたびにt=0,1を代入して点A,Dが出ることを確認し、間違えたまま突き進むことを未然に防いでいます。というか問題文に点AをU0、点DをU1とすると書かれていて、これはt=0,1で検算しろよと暗に伝えているのかもしれません。違う? あっそう。
(2)
パラメータ表示された曲線の積分。線分ADというのはつまりx軸ってことなので初歩的なタイプですね。多項式で積分区間0→1なので代入に労力を割かれるということもなく、難しいこと考えずに適当に展開して処理すればおk
(3)
弧長を求める問題。これも公式に以下略。
さて、計算を進めると√(4t^4-8t^3+8t^2-4t+1)という式が出てきます。Twitterを見てるとこれを(2t^2-2t+1)^2と2乗の形にできるのをどうやって思いつくのですか? というつぶやきがあったためここで言っておきます。思いつきません。
ではどうするのかというと、問題文に答えは多項式になると書いてあるのですから、√が外れないとおかしいので(2t^2+At±1)^2とおいて係数比較でAと定数項の符号を決めます。どうも計算が合わなければそこまでが間違っていたことがわかるので戻ってまた1行ずつ確認するところからやり直しです。
そんなことより√(2t^2-2t+1)^2=2t^2-2t+1と無条件で書いてはいけません。何故ならば2t^2-2t+1の正負について言及しなければならないからです。正直、この問題を解くための公式が頭に入っている人にとってはこれがほぼ唯一減点の理由となる罠でしょう。
というわけでめちゃくちゃ簡単なのですが、パラメータ表示の積分、弧長と数Ⅲの終わり際に習う分野が出題されているので、先取りしていない人だとそもそも演習時間が足りなさ過ぎて定着していないという事態が考えられます。無論東大側もそれを配慮し、かなり平易な計算になるように設定しているのでしょうが、平易だろうが難しかろうが定着していないものは使えないので…。
第2問

(1) なんか3分くらい手を動かしたら5点くらいもらえる問題
(2) これ難しくて僕は一番最後に回して30分かかりました。ちなみに本番なら僕はこれを捨ててます。
まず(1)が誘導であるということを信じてはさみうちの原理を使うというのは第一感としてあると思います。下からどう挟むのかはさておき、そもそも誘導つきの上からの挟み撃ちすらそこまで簡単ではないのが恐ろしいところです。
ひとまず単純に上から挟んでやると(極限)≦log2-1/2となります。おそらくこれが答えなのでしょうが、下からの挟み方を見つけるのに苦労します。
相加相乗がどうやら多くの正答者がとったルートかと思われます。それでは相加相乗をどのように思いつけばよいのでしょう? 天から降ってくるだと説明になっていないので、僕が思いついた理由を書いておきます。
僕は悩んだ末、答えだけは出ていてlog2-1/2であるという点に注目しました。これは何を意味するのかというと、つまり下から何かで挟んだとして、その挟めるなにかもlog2-1/2に収束するであろうということです。というか収束なんて面倒なこと言わずに、もうダイレクトにlog2-1/2そのもので下から挟みたいです。
とか言って、(真ん中の式)-(log2-1/2)≧0を示すなんて直接できそうにありません。そこでlog2-1/2というのは定積分計算の結果として現れたとして、F(2)-F(1)=log2-1/2となる関数F(x)を求めればよいのでは? という発想に至ります。するとF(x)=(xlogx-x)/2にたどり着き、1/2n×∫logxdxで下から挟めばいいという結論に至ります!
係数をlogの中にぶち込んでlog(x^(1/2n))≦log*1/2)としてやればさすがに相加相乗が見えました。これでようやく解決したのでした。
え? logの凸性? そういやそんなのありましたね (数Ⅲ苦手) 。
第3問

僕はこれを解いたときに綺麗な図を描くだけで5分かかりましたw
(1)
sin,cosを使って長方形の縦と横の長さを出して掛けましょう。
ややこしいのですが、sinΘcosΘと(cosΘ)^2-(sinΘ)^2でそれぞれ括れる項が現れるため、sin2Θとcos2Θの式で表すことができます。
(2)
角が揃ってる1次式なので合成してまとめてしまいます。文字が多くて根号も出てくるので計算が大変で、受験生当時の僕だと普通に処理しきれているか怪しいです (文字式苦手)。
さてさて、(なんかやばそうな√の式)×sin(2Θ+α)+ab/2というやる気がなくなる式が出てきます。ここで式処理で力尽きたからと言ってsin(2Θ+α)=1のときに最大値と無条件でやると破滅します。変数が出現したら範囲を確認するのは大原則です。(1)を考えるときに30°-Θという角が出現したはずで、あと今回の設定だとΘ=0°も許容されるので0°≦Θ≦π/6となり、2Θ+α=π/2という値を取りうるとは限りません。というわけで場合分け発生です。
この問題、1に続いて完答したい問題らしいですが、複雑な文字式を見ると拒絶反応が起きる人種 (例:ぼく) も存在するのでそういう人にとっては厳しい問題だったでしょう。1番の完答を12分で済ませた僕もこちらは25分かかりました。物理選択ならこういうの難なくこなすのかな。
第4問

(1)
n^2と(n+1)^2で挟んでください
(2)
4a+1というのが突然出現して何のことかがよくわからないのですが、x^2+x-a=b^2とでも置いて4a+1=4n^2+4n-4b^2+1=(2n+1+2b)(2n+1-2b)と因数分解することが可能。あとは流れで。
他には解の公式や平方完成で4a+1を出現させるルートもあります。
ちなみに(ii)⇒(i)はともかく,(i)⇒(ii)を示す答案が書きづらいですが、これは対偶とって not(ii)⇒not(i)を示す、すなわち合成数なら1個じゃないと言えばOK。書きづらいときは対偶取りに行くのは割とよく使える方法です。
第5問

IQテスト。
受験数学というより、小さいころに頭の体操みたいな本を読んだりしたことがある人のほうが有利そうです。知らんけど。
個人差が激しすぎるタイプの問題なので、解ける人は難なく解けるし解けない人は解けない。
(1)
よくわからないので適当な数字並べて実験してみましょう。何度も実験してみると例えば
3 6 4 1 7 5 2
からスタートしてまず左から順に操作すると
3 6 4 1 7 5 2
3 4 6 1 7 5 2
3 4 1 6 7 5 2
3 4 1 6 5 7 2
3 4 1 6 5 2 7
続いて右から順に操作すると
3 4 1 6 2 5 7
3 4 1 2 6 5 7
3 1 4 2 6 5 7
1 3 4 2 6 5 7
となっていきます。ここで問題文から1と2の動きに注目。また対称性(?)から6と7の動きにも注目すると、前半の操作では6が7にぶつかるまでスライドしていき、以降は7が一番右まで持っていかれる。後半は2が1にぶつかるまで左にスライドしていき、以降は1が一番左まで持っていかれるという動きが見えてきます。そして今「2が1にぶつかる」と言いましたが、最初から2が1より左側にあるとぶつからないので、2が1より右側にあるか左側にあるかで話が変わってきそうです。
で、実際2が1より左側にある場合を考えると、今度は1が右から飛んできて2のところに到達すると、2が右に1個どかされて1が割り込んでくるので2が一番左にないといけないということがわかります。
イメージがつかめてきたら1と2とそれ以外のモブとで話をしましょう。
① 1 が 2 より左にある場合
1 は前半の操作で1個左に追いやられます (元から一番左ならそのまま) 。そして後半で 2 が右から飛んできてぶつかったところで入れ替わり、そのあと 2 はそのままの位置で 1 が一番左まで飛んでいきます。
2 は最終的に2番目にないといけませんから、ぶつかるときに 1 が一番左じゃないといけない。つまり初期位置は1番目か2番目です。
② 1 が 2 より右にある場合
2 も 1 が右側にいる以上左側から攻め込んでくるのは大きな数ばかりなので1個左に追いやられます。そして後半で 1 が右から飛んできて 2 とぶつかったところで入れ替わります。
入れ替わったあとに 2 が2番目にないといけないため、初期位置は1番目か2番目です。
というわけで、どちらの場合でも 1 ないしは 2 が1番目か2番目にいなきゃいけないことがわかりました。
なお、僕はここまで考えて解答を書き始めるときにようやく気付きましたが、背理法で考えたら前半終了時に一番左が3以上なんですから秒殺ですね。
(2)
この手の漸化式は、元々n-1個で条件を満たすパターンに、影響のない部分に要素を1個追加することでn個で条件を満たすパターンを作るといったことをすることが多いです。
(1)から 1 か 2 が1番目か2番目に置かれていないといけないという話だったので、これらのパターンを順番に考えましょう。
1 は最小の数なので、一番左にあると入れ替え操作で何の影響もない傍観者となります。右側の2~nで勝手にやってろという話です。1 はいてもいなくても同じなのですから、2~nで勝手にやって整列するパターンは、番号を1ずつ下げて1~n-1で勝手にやって整列するパターンと同じです。
続いて 1 を2番目に置きましょう。この場合、まず 1 より左にいる数字が 1 を1番目に追い出します。この先はどうなるのかというとやっぱり 1 はそのあと放置されて2~n+1で勝手にやりあいます。なのでこれもc_(n-1)通りです。
次は 2 が1番目にあるパターンです。これは右側で1と3~n-1とがやりあったあと、最終的に 1 が右から飛んできて最後に入れ替わるので整列してくれます。なのでこれもc_(n-1)通り。
最後に 2 が2番目にあるパターン。これは一番左が 1 じゃなければ初手で入れ替わって以下略。1 であっても最終的に右側が勝手に並ぶのでc_(n-1)通り。
ではc_n=4c_(n-1)なのでしょうか? いいえ違います。
1、2、その他のモブ共
2、1、その他のモブ共
という場合を重複してカウントしてしまっていますね。
この場合、初手で1と2が入れ替わるかどうかの違いというだけで、n-2個のその他のモブどもが勝手にやりあって整列してくれます。なので2c_(n-2)通りの重複があったということです。
ですから、c_n=4c_(n-1)-2c_(n-2)通りと表されることになります。
1個だけ傍観者を設定して、それと関係ないところでn-1個の場合と同じことが行われているという考え方は完全順列の漸化式を出した時にもやった気がします。
結論自体は5分で出ましたが、それをどう書けばいいのかわからんので20分かかりました。
なお本番だとどうせこんなのみんな解けてないだろって割り切って、記述は細かい点は無視してふんわりと書くことを推奨です。
明らかに正答率が低そうな問題で答えの数値自体は出せたという場合は、予備校が出す模範解答みたいな丁寧なのを書こうとしたら日が暮れるので、相対評価ならこの程度でも結構点くれるでしょといったある程度の割り切りは必要です。
第6問

(1)
適当に計算しましょう。僕は複素平面未履修で定石をよく知らんのでz=1/2(1+cosΘ+isinΘ)っておいて逆数計算したんですがまあ1が出てきたからいいかの精神。
(2)
1/αも1/βも1+〇iで表されるので、文字をs,tとでも置いて2乗和をとると2-(s^2+t^2)+2(s+t)iとなります。
対称式が出てきたので実数条件(s+t)^2-4st≧0を使って図示… と言いたいところですがs≠tに気付かず境界を含むものだと思っていました。おかげで(3)で「いや最大値も最小値も存在しないが…」という事態が発生しちゃっていましたw
(3)
僕はよくわからなかったので、γ=x+yiとおいて、x≧-y^2/8+2という条件のもとでx/(x^2+y^2)のmax,minを求める。つまり2変数関数の最大最小問題をそのまんま解きました。x>0においては正の値をとりつつy^2について単調減少で、x<0においては負の値をとりつつy^2について単調増加であることがポイントで、これは要はxの符号で場合分けしつつ、最大値も最小値もy^2が最小である場合を考えればよいことを意味します。いわゆる予選決勝法。
最大値は正に決まってるのでx>0であるとして、x≧2で1/x、0<x<2でx/(x^2-8x+16)=1/(x+16/x-8)であることから(2,0)における1/2であるとわかる。
最小値は負に決まってるのでx<0として、こちらは分母が小さいほど値も小さくなるのでやっぱり1/(x+16/x-8)の最小値を求めればよいという方針となり、x=-4のとき-1/16と出ます。
かかった時間
1 12分
2(1)秒殺、(2)で悩んで飛ばす。計10分
3 主に合成に手間取って25分
4 (1)は見た瞬間わかって2分。(2)で若干沼って18分
5 (1)5分、(2)20分
6 30分
2(2) 20分
計142分。ギリギリ2時間半切れました。本番だと2(2)は上からの評価をして捨てるので6完無理です。
難易度はダマと言いましたが、要望があったので一応個人の感想レベルのものを書きます。
★4以下は解けないとやばい、★5,6は差がつきそう、★7以上は解けなくていい。
1 (1) ★3 (2) ★3 (3) ★4
2 (1) ★1 (2) ★8
3 (1) ★4 (2) ★6
4 (1) ★4 (2) ★6
5 (1) ★5 (2) ★8
6 (1) ★3 (2) ★5 (3) ★6
という感じで、差がつきそうな問題枠があまりに多すぎるので確かに本番このセットが出てきたら難しいと感じるのは当然かなという感じですし、おうちで解いたら★6までって解けて当たり前なので、これそんなむずいか??? と感じるのもまた当然でしょう。
1と2(1)はさすがに解けないとやばくて、5番が真っ白な人が大多数なので、残りの346でどれだけ取れたかが鍵かなって感じ。3(2)場合分け忘れ、4(1)と6(1)(2)までというので記述の減点込みでだいたい45点程度だと思われます。数学で稼ぎたい人はもう少しがんばって、2(2)の上側の極限の導出と、346のうちどれか完答をめざしましょう。60点くらいにはなるはずです。
*1:1+x^(1/n
変数を長さで置くか角度で置くか
このブログ放置していたんですが、思ったよりPVが多いので頑張って定期的に更新していくか…というお気持ち。ちなみに東大後期の数学は2001-3が解けずに詰んでいますw
ちょっと前の東大実戦の問題でこんなのが出たらしいです。

問題はうろ覚えですが、1辺が1の正三角形ABCがあって辺BC上に点Pをとるとき、三角形ABPと三角形APCのそれぞれの内接円の半径の和の範囲を求めよ という感じでした。
僕はこの問題を見て、とりあえずやってみよう。まずBP=xと置いてそのまま式を変形したらあっさりできたので簡単枠かな? と思っていたのですが、どうやら角APCあたりをΘとおいてそのまま何もできずに詰んだ人とかもいたらしいので、なるほどそういう躓き方があるんだなと思い、何故僕は何の疑いもなく初手で長さを変数に置いたのかをちょっとだけ説明。ほんとに簡単にしか説明しないです。
まず図形量絡みで長さを変数に置くのと角度で変数を置くのとで、その後次のような展開になることが予想されます。
長さを置いた場合→根号がたくさん出てくる (余弦定理とかで)
角度を置いた場合→三角関数がたくさん出てくる
おそらく経験上、根号が出てくると計算が煩雑になるが、三角関数は諸々の関係式を駆使すれば最終的に美しくまとまってくれるということが多かったかと思います。しかしここでもう一度確認してほしいのは、角度を変数に置いた場合は三角関数を中心に議論が展開されるということ。これは言い換えれば三角関数を使うメリットが無ければ、角度を変数に置く意味に乏しいということです。
今回のテーマは内接円の半径です。あなたは三角形の内接円の半径をどう求めるでしょうか? 底辺×高さ÷2を3つ組み合わせて面積Sを表す公式 S=r(a+b+c)/2から逆算するのが普通でしょう。というかそもそもそれ以外の求め方をしたことがないという人も多いかと思います。
そう、内接円の半径というのは辺の長さから求めるものなのです。今回はここに三角関数の出る幕はありません。出る幕がないのですから、角度を変数に置いたところで話は先に進まないわけです。
そうは言っても長さを変数に置きたくない気持ちはわかる。今回はBP=xとでも置くとAPの長さが余弦定理とかですぐ求まるので、あとは正三角形全体の面積をS (=√3/4) とおいて、△ABP=xS、△ACP=(1-x)Sであることから内接円の半径を単純に表すとこうなる。

言いたいことはわかる。確かに三角形を2つに割っただけの単純な図形からこんなヤバそうな関数が出てくるのは嫌です。
ここで実はひそかに数Ⅲ微分の罠があると思っていて、積分と違い微分というのは初等関数を組み合わせたものならどれだけ見た目がヤバくても (労力はともかく) 微分計算を行うことが可能です。ということでもしかしたらこれをいきなり微分しにかかって収拾がつかなくなる人もいるんじゃないかと思います。
理系連中は数Ⅲを学ぶとなんでもかんでも微分すれば解決する! と思いがちな時期がどうしても出てきてしまうわけですが、明らかにヤバそうな見た目の式が出たときは微分に飛びつく前に一歩立ち止まりましょう。こういうA/(B+√C)の式が出た時には、分母分子にB-√Cをかけて有理化をするのが常道でしたね。
実は有理化をすると綺麗に約分ができたりしてこうなります。

恐ろしく簡単になりました。というか、√の中が2次式なので平方完成すればよく結局微分すら必要ありませんでした。この問題って数Ⅰの範囲だけで解けたんですね。
というわけで、安易にセオリーめいたものに飛びつくとケガするぞっていうお話でした。今回は「内接円の半径」を求めるためには何をするか? というところから出発してどういうアプローチを取るかを決めるのがポイントでした。模範解答がどうやってるかは知らんけど。
必殺・しらみつぶし論法! (2008年東大数学第5問)
数列の各項を特定の整数で割った余りを並べた数列は必ず循環します。そうでないものももちろんあるのですが、大学入試の範囲ではそういうのを見たことがないので、この狭い界隈では必ずと言って実用上差し支えないでしょう。数学ガチ勢に怒られそうです。
それは置いといて、数列の剰余に関する問題では循環するんだから高々有限個調べればそれで終わりじゃん? ということで脳筋戦法で問題が解けるということが多々あります。以下は僕が高校3年生の時、東大の過去問演習で解いた問題です。

2008年東大数学第5問です。18歳当時の僕はこの問題を15分で解答しました。 (記述の書き方がゴミでしたがw) どう考えたかを説明します。
(1) 帰納法。略。
(2) これが本番。どうやらこれはレピュニット数というらしいです。当時の僕は名前すら聞いたことがなかったし、これにそんな固有名詞がついていたことすら想像の外でした。この問題を見た瞬間僕が考えたのはただ一つ。
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余りって0~26までしかなくて、nが27の倍数⇔11111…が27の倍数を示すってことは27回でループするってことじゃね?
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思考終了。方針立てにかかった時間は5秒です。さて答案を書きましょう。
n四角と入力するのが文章ベースだとできないので、今からこれはa_nと呼ぶことにしましょう。容易にa_(n+1)=10a_n+1がわかります。
modは当時高校範囲外だったのでその辺の話を簡単に説明する必要がある気がしますが、ひとまず余りをb_nとでもして、余りを10倍して1を足し27より大きければ27で割った余りを書くという作業を表にします。

できました。途中で+10、-8、+1の法則性が見つかると思うので後半はすんなり埋まっていくと思います。b_28=b_1ですから簡単な帰納法からb_n=b_(n+27)がわかりますね。b_1~b_27までにb_nが0になるのはn=27のときしかありませんから、nが27の倍数の時にb_n=0つまりa_nが27で割り切れます。もちろん逆も当たり前に成り立ちます。
以上。
正直、あれこれ考えるよりも多分これが一番早いと思います。場合の数や確率において「全部書き出す」というのは最終手段という風潮もありますが、全部書き出すことが逆に一番早いこともあります。実はこういう択を持っておくことで得点力の向上につながるかもしれません。
ちなみに記述の書き方知らんので減点されない方法はわかりません。ただ、全部網羅して「全部網羅した結果これが過不足なく条件を満たすぞ。文句あるか?」と言われても反論のしようがないため、ちゃんと文章を書けば満点なんじゃないですかね。責任は負いません。
東大数学 安定5完と安定6完は何が違うのか
Twitterにはたまーに東大数学6完安定していたと豪語する人がいます。僕は常日頃から平均して5.5完、下ブレて4.5完かなーとイキリ倒していましたが、これを聞くと僕は彼らよりちょっと劣る程度なのかなと思うかもしれません。ぶっちゃけ全然違います。安定3完を安定5完にするよりも、安定5完を安定6完にするほうがどう考えても難しいと思っています。というか安定5完って普通の人の延長線上にいるだけです。以下安定6完との違いを述べてみる。
1.解けない問題がない
6完が安定するのですから、入試に出てくる問題は例外なくすべて解けます。僕は常日頃から平均して5.5完、下ブレて4.5完かなーとイキリ倒していましたが、同時に「5完は実力、6完は運」とも思っていました。
というのも5完と6完ってそもそも求められる能力が違うんですよ。具体的に言うと、東大って各問題を易しい順番に並べるとだいたいBBCCCDみたいな並びで、5完はD解かなくても達成できますが、6完はD解かないと達成できません。もちろんDがないような年もありますが、そういう時は比較的容易に6完できますね。
安定5完の人ってのは、難問が解けるというよりも処理能力が速すぎるっていう要素のほうがたぶん支配的です。
たとえば先ほど述べたように問題がBBCCCDとして、「Bは解きましょう。Cは頑張って3問中1問解きましょう。Dは知らん」というのが一般的に数学を武器にしようとしている層 (60~70点くらい) の戦略だと思います。
ここで考えてほしいのは、Cは3問ありますが、どれか1問解くとしたときに人によって3番を解くか、4番を解くか、5番を解くかがそれぞれ違うだろうということです。ということはこの3,4,5番はすべてこの辺の層が解ける問題ということです。ということは全部「解ける問題」なので5完です。
暴論すぎると思われるかもしれませんが、割とこれはまじめな話をしていて、60~70の層がこれをやろうとしても240分くらいかかるところを、処理能力が速すぎる人はこれが150分に収まるため5完が現実のものになるというただそれだけの話ということです。
D問題クラスが2問以上出ることは稀ですから、実は安定して5完するためにDクラスの難問を解く必要はないのです。制限時間内にCまでがすべて解ければ実現できます。ただたまにCでコケることはもちろんありますし、その分Dにまわした時間でなんか解けてしまうこともなくはないです。なので下振れたら4.5完止まりになることもありました。
なお、勘違いされないように述べておきますと、4.5完=90点ではありません。というのも解き切った問題すべてが20点満点であることは稀で、たいていは記述不足などで減点を受けますから、実際にはもう-10点くらいは見積もっていくべきかと思います。特に僕みたいに算数の延長線上みたいな感じで数学を解いていた人間は何書かなきゃいけないのかをそもそも知らなかったりするので、失点の半分以上が記述不足だったりしました。
しかし、6完となると話は違っていて、D問題も解かねばなりません。そりゃ僕だって仮にも安定5を名乗ってきたわけですから半分くらいは解けましたが、「安定6」となると話は変わってきて、苦手分野かつ難易度が高いものが来ても解ける必要があるのです。
2.時間制約が思ったより違う
実は5完と6完は全然違います。1問あたりで考えると25分と30分で、思ったより差がないと思われるかもしれませんが事はそう単純ではない。
ここまで出来ると簡単めの問題 (B問題) は解けないという事態が発生しないため、とりあえず真っ白な紙を埋める作業になります。この埋める作業にどれだけかかるかは人次第ですが、仮にも東大の問題なので大体20分弱はかかります。3問目あたりになるとそこそこ骨も出てくるので25分かかることも多く、仮に70分で3問埋め終わったとして、残りは80分。ここから2問解くか3問解くかはかなりの大差です。
2問解くのであれば1問35分。ここまで1問にかけた時間が20~25分程度であることを考えるとそれなりにじっくりと取り組むことができます。
が、3問解こうというのであれば1問27分弱。ふつうは簡単な問題から順に埋めているはずで、これからどんどんかかる時間が増えていくことが想定されるのにこれは非常に厳しいことがお分かりいただけるかと思います。
僕は6完ペースというのは60分時点で3完が実質必要ラインだと思っています。つまり残り3問を1問30分かけられるペースです。残り3問の難易度はCCDみたいな感じなこともよくあるので、実質的には25,25,40や25,30,35という感じになるでしょうか。
うっかり勘違いしそうになりますが、数学の点が鬼高い人はD問題が25分とかで解けるわけではないです。どちらかといえば難易度の低い問題を速攻で終わらせて、残りのいわゆる捨て問を40分くらいかけて解いているだけです。受験生の中にはやたら難易度の高い問題を解きまくって圧倒的大差をつけようと考えている人がたまにいますが、簡単な問題が速攻で終わらせなければ難問への挑戦権すら得られずに終わるため、もしセット演習をして60分時点で平均2完すらできていないな? と感じるようであれば取り組む問題の難易度を変えたほうがいいです。
なお、60分で3問終わっているようであれば僕の場合はもう5完は実質確定したものだと考えて精神的に非常に楽になります。だって残り90分で2問となれば1問45分。数学は沼にハマると焦って本来の実力が出せない~ みたいなことがたまによくありますが、いくら難易度に差があるとはいえここまでの問題を1問20分で片付けている人間なら、1問に45分もかけられるんだったら10分パニクったところで大勢に影響はないため、ぶっちゃけそんなに焦らなくなります。早く解けることは精神安定の面でも非常に重要なのです。
ただこの辺の感覚は単体問題演習では身につかず、セット演習することで初めて身に着くことだと思うので、やはり過去問は1年分丸ごと150分かけて行うべきだと思っています。僕は2007~2012あたりの6年分をやってほぼすべて5.5完だったので、別に難しい問題を1問解くのに40分くらいかかろうがまったく気にしていませんでした。
で、これまた6完が安定するっていうのはもうこれは化け物で、そもそも数学に対する捉え方が違いすぎていてD問が25分とかでマジで解けるか、それともほぼ確で最初の80分くらいで4問解けるかのどちらかだと思われます。僕は仮に1年間浪人して受験数学に打ち込んだとしてもこの域に達することはできないなと感じていたため、安定6完は諦めていました。正直安定6完する人と僕との間には2段階くらい実力の開きがあると思います。それくらい格が違います。
ちなみに、僕は解くスピードにはそれなりに自信があったのですが、それでも例えば最難関といわれる2022共通テスト数1Aは全部解くのに55分くらいかかりました。しかし、世の中にはこれを12分とかで解き切ってしまう人がいるらしいです。本物の受験数学鉄強と比べれば、もう処理能力の段階ですでに2段階違うというのもお分かりいただけるのではないでしょうか。
というわけで、安定5完と安定6完は全然違うというお話でした。やはり東大数学というのは点数が高くなればなるほど、それ以上上げるのがものすごく大変です。たぶん安定60~70点あたりで大きな壁があると思っていて、そこを乗り越えられる人と乗り越えられない人がいる。乗り越えられたなら20点差くらいつけられて大きなアドバンテージですが… さてさてどう転ぶことでしょうか。
京大数学2021 計算で30点を落とすな!
忙しいのといろいろあって、3か月ぶりにこのブログ開きました。
2021年度京大文系数学に次のような問題が出ました。

なんとただの定積分の問題。しかも小問集合の1つですらなく、大問丸々1個の30点問題です。当然これの「解法がわからない」なんて人間はいくら文系だろうとそうそういませんし、受験生もそれは分かっているはず。絶対に合わせないと30点が吹き飛ぶ重いプレッシャーをその身に受けていたことでしょう。
言うまでもなくこういう問題は絶対に合わさなければならない。しかし計算ミスはヒューマンエラーの領域なので、単純な「数学力」とはまた異なる能力が求められる気がします。しかし外すと不合格がぐんと近づくのもまた事実。一体どうすれば計算ミスを減らすことができるのでしょうか?
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幸いにして大問1個分なので、結構な時間をかけても大丈夫そうです。プロセスを一つずつ慎重にこなしていきましょう。
まず、絶対値つきの関数の積分は中身の正負で分けるというのは常識です。これは積分分野限定の特殊操作でもなんでもなく、そもそも絶対値が出たら中身の正負で場合分けしろというのは汎用的大原則なので、ここで躓くようなら数学の取り組み方を考え直した方がいいかもしれません。
もちろん2次式なので因数分解し、(x-1)(x+1/2)となり、-1≦x≦1の範囲においては
-1≦x≦-1/2でx^2-x/2-1/2
-1/2≦x≦1で-x^2+x/2+1/2
となります。ここで正負を逆にしないようにしましょう。不安ならx=0でも代入しとけ。
というわけで式が出た。

これを計算するだけの問題となりました。
さて、インターネットに落ちている模範解答を見ると、右側の式は因数分解形と積分区間が一致しているため1/6公式が適用でき、一瞬で9/16と出てくるのは有名な話です。なるほどその通りだよ君。しかし元が放物線絡みの面積を求めろという問題とかならともかく、ただの単純積分計算問題で1/6公式の形に気付くのは実は結構ハードルが高いです。少なくとも受験生時代の僕は思いついていませんw
しかも1と-1/2を引いて1/2にするという事態すら考えられるので、どちらかというとまっすぐ愚直に計算する地力もつけたいところです。左側はどうせまともにやらなきゃいけないしね。
というわけで今回はまっすぐ計算してみましょう。

とりあえず右側はこうなる。ここで原始関数に1を代入したものから、-1/2を代入したものを引きましょうというのが定積分のやり方でしたね。
しかし馬鹿正直にそうすると計算ミスが多発するというのも皆様は経験があると思います。定積分でミスをする理由、それは大きく分けて次の2つ
①やたら分数が出てくるので通分がややこしい
②マイナスにマイナスが重なりやすく、符号ミスが多発する
②が特にやらかす人が多いのではないでしょうか。特に今回は-1/2を代入したものを引くという行為をするのですから値は汚いわマイナスにマイナスが重なりまくるわでめちゃくちゃミスりそうで怖いです。
しかし次のようにするとミスの可能性をある程度軽減することができます。

↓
↓

はい。ここまで来たらもう間違わずに9/16と正解を出せる人が多いでしょう。積分は勝手に分けたり係数を追い出すことができるため、分けて代入部分の計算を最大限簡単にすることでミスを減らすということです。これでもマイナスにマイナスが重なることは残念ながら完全に避けることはできませんが、数Ⅱ積分だと多項式しかやらないので奇数乗はマイナスが残り、偶数乗は消えることさえ知っていれば「やべえ、足すべきところ引いちゃった!」という事態はかなり起こりづらくなるはずです。もしこれでも間違える人は奇数偶数乗を強く意識してみましょう。
正直そこまで特殊テクニックでも何でもないので人によっては「こんなん知っとるわ!」と拍子抜けするかもしれません。しかし、実際これを使っている人はどれだけいるのかというとそう多くない気がします。何なら受験生時代の僕は知りませんでしたw
というのも理系だと積分は数Ⅲのほうが圧倒的に出るので、有理関数や三角関数絡みの定積分をミスらない練習のほうを多く行い、多項式についてはノータッチだったからという事情もあります。同じく、多項式の積分なんていけるやろとノータッチな人はこういう問題で足元を掬われるかもしれません (まあこれ文系出題だけど)
左側もやりましょう。

今回は(-1/2)^3-(-1)^3とかがありますが、まあ見るからに間違えそうなので、身構えて逆に間違えないのではないでしょうかw
あとは出てきた2つの値を足して、答えは19/24となります。
なお、たまに絶対値を外すところでミスって-19/24にする人がいるのですが、全体に絶対値がついているものを積分したら正になるはずなのでミスに気付きましょう。
逆に部分的にしか絶対値がついていないものだと必ず正になるとは限らない。

例えばこれの答えは-11/3。
2023年度 一橋大学数学 やってみた
1A2Bなら気軽にできる。
第1問
整数問題。
nとkの組み合わせの候補は190通りと有限であるため、190通り全部調べれば理論上は答えが出ます。ただ、あまりにも面倒すぎるので候補を絞ることが先決です。整数問題っていうのはそういうものです。
二項係数を定義式にします。

はい。
つまりこうなる。

階乗階乗で頭が痛くなってきますが、共通項だけ括りだしてしまえば大したことはないです。
例えば、(n+2)!とn!がありますが、これはn!で括れば(n+1)(n+2)と1だけが残る。
分母も(n-k-1)!(k-1)!が共通として括りだせるので、整理してやると…。
このような単純な式になります。単純じゃない気もしますが、2次式なので考えやすくはなってるはず。
文字が2つあってどちらも次数が同じなのでどう整理したものかわからないので、ひとまず両方やってみます。

ここまで来たらnは2以上20以下という制約がありますから最初に言った通り19個のnを全部調べ上げるという荒業もあります。とはいえ、さすがにめんどくさいのでもう少し何とかして絞り込みたいところ。
たとえば、nについて整理した上側の式をnについての2次方程式とみてやれば、その解はn=4k+1±√(8k+9)となります。当然nもkも整数ですから、8k+9が平方数になるようなkが必要条件となるということがわかり、これで候補が絞れます。
……ただ、kの範囲は1からn-1までとnに依存してしまっているので、2から20までと明確な範囲が定められているnの候補のほうを絞った方が得策そうです。というわけでkについて整理した下の式で考えてみましょう。
k=(n±√(n+2))/2
こうなれば√(n+2)が平方数であることが必要になってきて、n=2,7,14と候補が絞れます。ここまで絞れれば個別で調べていけばよいでしょう。kの範囲的に(n,k)=(7,2)、(7,5)、(14,5)、(14,9)となります。
第2問

微分の問題。
「両方に接する」ということは、言い換えれば同じ直線が接線になるということです。進次郎構文ですが、高校数学だとなかなかこれが馬鹿に出来ない。言い換えることで見えてくることもある。
例えば、y=3ax^2-3/aとの接点のx座標をtとすると、微分により接線の式は
y=6atx-3at^2-3/a
となります。
また、y=x^3+2ax^2との接点のx座標をsとすると、接線の式は
y=(3s^2+4as)x-2s^3-2as^2
となります。
この2直線の式が同じと言っているわけですから
6at=3s^2+4as
3at^2-3/a=-2s^3-2as^2
が成り立つと考えることがまず第一感。
あるいは次のように考えることも可能。
3次式との接線y=(3s^2+4as)x-2s^3-2s^2が、2次式とも接するので、連立してできたxについての2次方程式
3ax^2-3/a=(3s^2+4as)x-2s^3-2s^2
が重解を持つと考える。
後者は判別式=0を考えれば良さそうなので先に進めそうですが、前者は一見してどうすればいいのかよくわかりません。ということで後者の方針で進めてみます。
整理。

判別式Dを計算。

これが0になるようなsが存在すればよい。複2次式なので、s^2=X (X>0) とでもおいて次数下げが基本。すると単純な2次方程式になります。これが正の解を持つ条件を考えると、X=0で式の値が正であることと軸のX座標も正であることから今回は判別式≧0だけでOK。
実際計算すると16a^4-324≧0となり、a^4≧81/4。a>0に注意してa≧3/√2が条件となります。
第3問

空間ベクトルの問題。
空間はまともにやろうとするとなかなかセンスが要るのでベクトルで式処理に持ち込みましょうというのが基本。それができない問題は大抵ヤバいです。
まず求めるものは四面体OABPの体積ですが、これはどういう風に求めればよいのでしょうか。四面体の体積なんて底面積×高さ÷3で求めたことしかない人が大半だと思います。Pは動き回るわけですから、固定の△OABを底面にして、高さの最大値を求めればよろしい。
そして△OABはよく見るとxy平面上にあるのですから、高さの最大値とはすなわちPのz座標の最大値であることがわかります。というわけでこの問題は実質Pのz座標の最大値を求めろと言われているわけです。
-------
どうせ使うので△OABの面積を求めておくと、平面なので(ad-bc)/2に当てはめて簡単に17/2と出ます。
-------
さて、Pのz座標の最大値を求めるにはどうするか。ベクトル方程式に慣れているならば式変形でPの存在範囲は球と出ますが、慣れていないとよくわからないというか、この手の形は2乗して絶対値と内積に分けるんだ! という謎のパターン暗記をしている人は2乗して絶対値もわからなければ内積もわからねえ…… で詰むことになります。
ベクトル方程式に慣れてない人はP(x,y,z)とでも置いて、条件を
|(-x-3,-y+2,-z)+3(-x+1,-y+5,-z)+2(-x+4,-y+5,-z+1)|=|-6x+8,-6y+27,-6z+2|≦36
として、-6z+2=-36つまりz=19/3のときに最大になるとすればよいでしょう。
これで高さも出たので掛けて1/3して323/18で終わり。
第4問

群数列の問題。
簡単に一般項が求まる。直線x+y=kに対してどんどん番号が振られていっている。各kについてk-1個ずつ点があるので、(1~k-2までの総和)+(y座標)がf(m,n)。
つまりf(m,n)=(k-1)(k-2)/2+y=(m+n-1)(m+n-2)/2+n
小問ガン無視してこれ出せば勝ち。
(1)
計算して
(2)
(1)より(左辺)=f(m+1,n)+3f(m,n+1)で、f(m+1,n)=f(m,n+1)-1なのは番号の振り方からわかるので4f(m,n+1)-1
これが2023に等しいので、f(m,n+1)=506
1から30までの総和は31*30/2=465なので、m+n=32かなとあたりをつけて、32*31+2n=1010 n=9
このときm=23。できた。
第5問

確率の問題。
確率の問題のコツをこの前ようやく言語化できたので述べると、隠された対称性を探し出せ!ということです。
ゲーム系はかなりこれが顕著で、どういう事象が起これば相手が今の自分と同じ立場になるのか?というのが対戦ゲームの超重要ポイント。
今回の場合だとA君が1以外を出してB君に順番が回ると、B君の立場はゲーム開始時のA君の立場と同じになります。そのためには5/6の抽選を潜り抜ければいい。そしてほかにB君が勝てる世界線はないので、A君の勝率P_Aに対しB君の勝率はP_A×5/6です。
同じくC君はまず5/6の抽選を2回乗り切ったら、ゲーム開始時のA君と同じ状況になります。残り巡目が若干違いますが、このゲームは自分の手番が回ってこないと勝てないので他家の手番があと何回だというのは関係ありません。
全員でn回ずつ投げても決着がつかないと流局するらしいので、勝率の和は1-(5/6)^3nです。それを1,5/6,25/36の比重で分配するので勝率は
A:36/91×{1-(5/6)^3n}
B:30/91×{1-(5/6)^3n}
C:25/91×{1-(5/6)^3n}
おわり。
体感難易度
5<3<4<1<2
2024年度 一橋大学数学 やってみた
東大後期ばっかりやってると疲れるので、大得意な1A2Bに集中するのと、軽めのものがやりたくなったので一橋大学 (文系の大学) の数学をやっていくことにします。
とはいっても、理系である僕が文系の問題を解けるのは当たり前であるため、本当に軽めに。
第1問

整数問題。
文字が多くてややこしいですが、よく見てみればΣkとΣk^2が合わさっているだけなので計算しようと思えばすぐにできます。
それはいつでもできるので、何らかの特殊性が見つからないかちょっと書き出してみましょうか。

ふむ。
m=1,2,3… を具体的に見ていこう。

んー、よくわからんな。
じゃあ素直に計算しましょうかね。

さて、整数問題を解く際の鉄則はとにもかくにも「候補を絞る」ということです。たとえ100個だろうが有限個に限定してしまえばあとはしらみつぶしてしまえばどうにかなります。
その絞り込む手段として代表的なのは約数・倍数の利用。例えば2024=abの形で表すことができれば、aやbの候補が2024の約数に絞られます。
そういったことを考えつつ式を観察すると、なんとm(m+1)という共通因数があるではありませんか。ということは

このようにまとめることができます。
分数が含まれているとややこしいため、両辺に6を掛けて整数にしましょう。

よし。
m(m+1)と連続2整数の因数があるため、かなり候補が絞られそうです。2024×6を素因数分解して

この通り。253は素数じゃありません。
連続2整数の候補としては(1,2)と(2,3)と(3,4)と(11,12)と(22,23)と(23,24)ですか。(1,2)を忘れないように注意。
候補が6個に絞れたのであとは全部調べるだけです。
m=1 n=2026
m=2 n=678
m=3 n=342
m=11 n=46
m=22 n=38
m=23 nは正の整数ではない
というわけで、答えは (1,2026) , (2,678) , (3,342) , (11,46) , (22,38) の5組です。
第2問

微分の問題。
まず条件を数式化しましょう。まず2つの放物線が共有点を持つと言っているのですから連立してできた式2x^2-ax-b=0が2解を持てばよい。判別式D=a^2+8b≧0つまりb≧-a^2/8が条件。
続いて接線が直交するという条件。接していなければ共有点は2個あるのですが、2個ともで接線が直交しているのか片方だけ直交していればいいのかというのは (数学の) 日本語読解能力が試されるところです。今回は「ある」点における接線が直交がしているという書き方なので片方でよし。
その点のx座標をtとしたらまず交わっているわけだからt^2=-t^2+at+b。そしてそれぞれの微分係数 (=接線の傾き) 2tと-2t+aの積が-1であることが直交条件でつまり2t(a-2t)=-1
tについての等式が2つ出てきたので連立しましょうか。
2t^2-at-b=0
-4t^2+2at+1=0
連立させるとb=1/2とまさかの具体値が出てきます。ということは、b≧-a^2/8という条件は常に成り立つので実質消滅。
動く変数がaしか無くなったので、aの値によって面積が決まり、それの最小値を求めればよいということのようです。
とりあえず面積はこの手のやつのお約束通り共有点のx座標をα、βとおくと、1/6公式使えば一瞬で、(β-α)^3/3です。α、βのうちのいずれかは先ほど出てきたtと一致します。
解と係数の関係からα+β=a/2、αβ=-1/4となるので、β-α=√(a^2/4+1)となり、a=0のとき面積の最小値は1/3です。ホントにそんな簡単に求まっていいのかなと思ってa=0のときの状況を一応調べると
y=x^2とy=-x^2+1/2
交点はx=±1/2で、微分係数はそれぞれ±1になるので確かに直交している。
OKっぽい。というわけで最小値は1/3。
第3問

多項式の割り算の問題 (個人的に苦手)。
f(x)は4次式で4次の多項式が1らしい。というわけで、(x+1)^2で割ると1余るという条件を利用して

こう書ける。
続いて(x-1)^2で割ると2余るということで、f(1)=2だから、代入して
4(a+b+1)+1=2
つまり、a+b=-3/4という条件が出ます。
あとは条件を素直に使っていくとこうなる。

f(x)を展開して、f(x)-2は(x-1)で括れる (f(1)=2となるようにbを決めたので当然) ので、因数分解。実際には(x-1)^2で割れるのでもう1度(x-1)で括れる、つまり因数として出てきた3次式部分もx=1代入したら0になるということ。
4a+9=0になるので、a=-9/4となります。
あとはf(x)の式に代入して

こうなります。
何も捻らずとも簡単に解ける問題でした。
第4問

空間図形の問題。
(1)
ひし形とは全部の辺の長さが等しい四角形を指します。
今回A,B,C,Dがどの順に四角形を為すのかは書かれていないですが、

大雑把に図を描けばこれはABCDの順だろうというのは予想がつきます。証明は座標の対称性からよく見たらACとBDは原点で交わるのでこれ対角線だよねってことをいえばおk。辺が交わるわけないので。
というわけで、AB=BC=CD=DAを式にすると、同じ式が2個出てきたり√が邪魔なので2乗したりしますが結局

こうなる。
2次の項が消えて、a+b=1という条件が残ります。これが必要十分条件です。
(2)
空間の三角形の面積は

これで求めるというのは大常識。逆に言えば空間が題材で三角形 (&平行四辺形) の面積を求める問題が出たらラッキー。基本これしか使うものがないからです。
ひし形は対角線を引いたら合同な4つの三角形が出来るので、そのうちの1つ△OABの面積が最小であるときひし形の面積も最小になります。何故こうするのかと原点をベクトルの始点にしたほうが考えやすいという発想の元です。
というわけで△OABの面積を求めます。


はい。
こんなもんf(x)f(1-x)の形で感覚的にはa=1/2の時が最小じゃね?って思うのですが、素直に展開して4次式を微分しましょう。
以下書くのが面倒なので略。答えは4倍して9/2。
第5問

確率の問題。
この手のやつはまず対称性により1頂点をあらかじめ決めておくものだと相場が決まっています。
というわけで1頂点を決めよう。

nが奇数なのは、偶数だと直径が辺として出てきてしまってややこしいからという大学側の配慮でしょう。
さて、1頂点を決めたとき、その頂点を通るように直径で円を2等分したら、もう2頂点が2分割されたエリアのうち片側のみで取られると、中心を内部に含まない三角形が出来るということが分かります。(n=3だとできないので以降n≧5で)

その選び方は(n-1)/2_C_2通り。そして、驚くべきことに中心を通らない三角形はすべてこれらの三角形を回転してズラしたものだったりする。回転とはどういうことかというと

1頂点ずつズラして黄緑→紫みたいな感じで作っていくと、n角形ならn個の合同な三角形ができる。これらはもちろん中心を内部に含まないため条件を満たさない。
正三角形が出てきてしまうと重なるとかの話が出てきて面倒だが、幸いにして正三角形は中心を内部に含むため今回の場合とは関係ないです。
続いて中心を内部に含まない三角形はこれで過不足なく数え上げられていることの証明が必要。すなわち、中心を内部に含まない三角形について、ある頂点から伸びた直径に対して残り2頂点が同じ側にあることがいえればいいのですが、それは中心を内部に含まないということから割と自明なのであまり真剣に触れなくてもいい気がする。
というわけで、条件を満たさない三角形が(n-1)/2_C_2×n個あり、全体はn_C_3個なので、全体から引いたn_C_3-(n-1)/2_C_2×n個、整理するとn(n-1)(n+1)/24個の三角形が条件を満たすことになります。
確率なので、分母にn_C_3を敷いて、(n+1)/(4(n-2))。
途中こっそりn≧5にしたので、あとはn=3のときに確率1で成立していることを確認して、これが答えとなります。
以上。難易度は3,2,4,1,5の順かな。