このブログ放置していたんですが、思ったよりPVが多いので頑張って定期的に更新していくか…というお気持ち。ちなみに東大後期の数学は2001-3が解けずに詰んでいますw
ちょっと前の東大実戦の問題でこんなのが出たらしいです。

問題はうろ覚えですが、1辺が1の正三角形ABCがあって辺BC上に点Pをとるとき、三角形ABPと三角形APCのそれぞれの内接円の半径の和の範囲を求めよ という感じでした。
僕はこの問題を見て、とりあえずやってみよう。まずBP=xと置いてそのまま式を変形したらあっさりできたので簡単枠かな? と思っていたのですが、どうやら角APCあたりをΘとおいてそのまま何もできずに詰んだ人とかもいたらしいので、なるほどそういう躓き方があるんだなと思い、何故僕は何の疑いもなく初手で長さを変数に置いたのかをちょっとだけ説明。ほんとに簡単にしか説明しないです。
まず図形量絡みで長さを変数に置くのと角度で変数を置くのとで、その後次のような展開になることが予想されます。
長さを置いた場合→根号がたくさん出てくる (余弦定理とかで)
角度を置いた場合→三角関数がたくさん出てくる
おそらく経験上、根号が出てくると計算が煩雑になるが、三角関数は諸々の関係式を駆使すれば最終的に美しくまとまってくれるということが多かったかと思います。しかしここでもう一度確認してほしいのは、角度を変数に置いた場合は三角関数を中心に議論が展開されるということ。これは言い換えれば三角関数を使うメリットが無ければ、角度を変数に置く意味に乏しいということです。
今回のテーマは内接円の半径です。あなたは三角形の内接円の半径をどう求めるでしょうか? 底辺×高さ÷2を3つ組み合わせて面積Sを表す公式 S=r(a+b+c)/2から逆算するのが普通でしょう。というかそもそもそれ以外の求め方をしたことがないという人も多いかと思います。
そう、内接円の半径というのは辺の長さから求めるものなのです。今回はここに三角関数の出る幕はありません。出る幕がないのですから、角度を変数に置いたところで話は先に進まないわけです。
そうは言っても長さを変数に置きたくない気持ちはわかる。今回はBP=xとでも置くとAPの長さが余弦定理とかですぐ求まるので、あとは正三角形全体の面積をS (=√3/4) とおいて、△ABP=xS、△ACP=(1-x)Sであることから内接円の半径を単純に表すとこうなる。

言いたいことはわかる。確かに三角形を2つに割っただけの単純な図形からこんなヤバそうな関数が出てくるのは嫌です。
ここで実はひそかに数Ⅲ微分の罠があると思っていて、積分と違い微分というのは初等関数を組み合わせたものならどれだけ見た目がヤバくても (労力はともかく) 微分計算を行うことが可能です。ということでもしかしたらこれをいきなり微分しにかかって収拾がつかなくなる人もいるんじゃないかと思います。
理系連中は数Ⅲを学ぶとなんでもかんでも微分すれば解決する! と思いがちな時期がどうしても出てきてしまうわけですが、明らかにヤバそうな見た目の式が出たときは微分に飛びつく前に一歩立ち止まりましょう。こういうA/(B+√C)の式が出た時には、分母分子にB-√Cをかけて有理化をするのが常道でしたね。
実は有理化をすると綺麗に約分ができたりしてこうなります。

恐ろしく簡単になりました。というか、√の中が2次式なので平方完成すればよく結局微分すら必要ありませんでした。この問題って数Ⅰの範囲だけで解けたんですね。
というわけで、安易にセオリーめいたものに飛びつくとケガするぞっていうお話でした。今回は「内接円の半径」を求めるためには何をするか? というところから出発してどういうアプローチを取るかを決めるのがポイントでした。模範解答がどうやってるかは知らんけど。